自動車の車体などの骨格フレーム構造は2つのプレス成形部品をスポット溶接などの
接合方法を用いた閉断面の部品で構成されますが、どうしても断続した接合になるため
部材が本来持っている優れた断面性能を引き出すことができません。
したがって、強度や剛性が不足している場合はさらに板厚を増やすかより高(超)ハイテン化するなど
重量やコストが増えたり、設備の能力が不足したりすることにもつながりかねません。
しかし、もともと断続接合による不連続な閉断面であるため重量やコストアップに見合う有効な対策とはなりません。

本特許は鋼管を用いて現在のモノコック構造ではどうしても必要なフランジを
一体成形し本体のパイプも含めて1500メガパスカルクラスという非常に高強度の
連続した異形閉断面フレーム部品をサーボプレス機にセットした
成形加工設備でパイプセット→通電加熱→高圧ガス(空気)ブローによるフランジ膨出→フランジ成形→
高圧ガスブローによる異形閉断面成形→急冷→取出しまでワンパックで成形することができる画期的なパイプの塑性加工法です。

自動車用フレーム骨格を造る場合 従来の・冷間プレス2部品による溶接接合構造
・熱間プレス2部品による溶接接合構造
・鋼管ハイドロフォーミング部品+フランジぶ品の溶接接合構造などに比較して下記のような優位性を持っています。

1)フランジが一体であるためプレス加工品のような後工程の接合が不要になる。〈低投資、低コスト〉

2)パイプ単体のフランジ付き成形加工のため 基本的に金型は1型で済む。〈低投資〉

3)連続した閉断面を形成できるため 曲げ 捩りなどの剛性が高まる。〈高剛性化〉

4)板厚ダウンまたは断面縮小化などによる〈軽量化〉

5)加工設備は 一連の工程をワンパックで加工できる複合成形加工機です。〈高効率/低投資設備〉

【キーワード】
チューブ(鋼管、アルミニウムなど)
通電加熱、高周波加熱
高圧ガス(空気)
フランジ成形
連続変化閉断面
材料の高強度化 (1500Mpa付近)
ワンパック複合成形
省電力、小型設備
軽量化、剛性向上
部品点数削減、溶接レス
低設備投資
スペースフレーム
樹脂ハイブリッド構造

【応用分野例】
各種車両の車体
サスペンションフレーム
エンジンサブフレーム
各種構造体

自動車の車体などの骨格フレーム構造を大幅に軽量化する手法にアルミ化があります。
しかし従来のアルミボディは
1)同一断面の押し出し加工
2)アルミ板のプレス成形によるものが殆どです。
押し出し加工は断面内にもリブを立てることができるなど断面性能を
高められる優位性を持っている反面 ボディ骨格に求められる連続して形が変化する断面もしくは
3次元曲げ形状を精度良く造ることが非常に難しいことなど高級車以外にも適用拡大していくためには
まだ多くの課題を残しています。アルミ板のプレス成形においても成形の困難さや部材同士の結合に鋼板用の
溶接設備が使用できないため専用の溶接設備が必要になるなど設備投資の増大や生産技術上の重要課題を抱えています。

本特許はこれらの課題を解決するために
当社特許「フランジ付き金属製パイプ・・・」の成形加工法製造方法製造設備などの考え方を応用し
フランジ付きアルミ製連続異形変化断面をつくる加工法です。
特にキーとなる技術はフランジ折り曲げ部のワレを
防止するためのアルミ材料の塑性流動を活用した製造方案および金型構造です。

具体的には自動車ボディの現在のモノコック構造や
スペースフレーム構造ではどうしても必要なフランジを一体成形し連続した
異形閉断面フレーム部品をサーボプレス機にセットした成形加工設備でパイプセット
→通電などの加熱→高圧ガス(空気)ブローによるフランジ膨出→フランジ成形→
高圧ガスブローによる異形閉断面成形→急冷→取出しまでワンパックで成形することができる
画期的なアルミパイプの塑性加工法です。

 

1.基本となる取得済み特許について
当社は加熱された金属製パイプ内に高圧ガスを注入しながら連続したフランジと異形断面を同一の金型で成形し高強度化する複合加工法の特許を既に取得しています。(上述)
図1はスチール製パイプの場合の概要を示します。

2.アルミ製パイプの面白さ
アルミ製パイプにおいても基本は同じですが
合金の種類や材料特性に応じた
適正な成形条件の設定が必要になります。
また当然ながらスチールとは材料特性が大きく異なることからフランジを造る過程の中で
アルミ合金ならではの面白いアイデアを入れることもできます。
「フランジ付きパイプ材の成形方法」はその一つのアイデアが入っています。

3.特許「フランジ付きパイプ材の成形方法」の概要

アルミパイプの場合 高温状態で成形される2枚重ねフランジ部をさらに所定の厚みまで鍛圧を加えて塑性流動を発生させることにより
塑性流動を活用した成形性の向上
(適正な成形条件の下で)フランジ合わせ面の金属間接合などが
期待できる新しい概念の成形法です。

また材料の流動によりハット型断面をもつフレームでは角Rの小径化やパイプ内部に
注入する高圧ガス(一般的に空気)の低圧化もしくは関連する機器や設備の小型化、
低価格化などにも期待できます。

1)下図は単純なハット型断面の成形加工例ですが
高圧ガスを注入しない場
合でも材料の塑性流動により金型に近い形状に成形することができます。

図2.高圧ガスを注入せずに成形した例(フランジ鍛圧による塑性流動で成形加工)

2)本成形法ではパイプから成形するためフレーム単体の接合は基本的に不要です。
従来のプレス部品接合構造ではアルミの肉厚が例えば3mmの場合2枚重ねのフランジ部では6mmとなり 後工程の接合が非常に難しくなります。本成形加工法では外板など第三の部品を接合するケースでも例えば素材と同じ3mm程度にすることにより接合がしやすくなります。

図3.従来のプレス成形フレームとの違い

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